Color Variation
「Color Variation」
UFOを呼べると信じている少年は
あなたと同じ瞳の色だった
曇り空の向こうからやってきた青い鳥は
人類の幸福なんて気にしてない
機械の音がボクを未来に押し出して
昨日までの全てを冷凍させる
ここが世界の中心ならば
どの道を進めばいいのだろう
ボクが目指す何かは
どこかに存在してるのか
見えない明日に隠れているのか
カラスと密談している少年が
あなたをどこかに連れて行く
他の色を飲み込んだ青空は
夕陽に負けて燃え尽きてゆく
毒に侵された川の流れが
ボクを過去から引き剥がす
ここが世界の果てならば
あと一歩先へ進みたい
ボクが目指す何かは
此処にはなくて
心を掻き回しても見つからない
※元は2015.06.30の創作。今回少し改変してます。所々面白い表現はあるけど、全体的にはあんまりまとまってはいないかも。
薔薇の小径
「薔薇の小路」
捻転するトルネード
薔薇の花びらはもう
遠心力に押しつぶされて
エッセンスだけになっている
それは柔らかな歴史のメリーゴーランド
それはカオスを生むスパイラル
香りだけが主張する薔薇の
色や形は全て渦の中
薔薇の小径は今日もいざなっている
明日でもない
昨日でもない
時間の花園へ
2015.09.22
※掲載にあたり、題名の表記を改定しました。
トライアングルアイ 〜手塚計画3〜
わたしたちよりひとつ多い目は
なんでも見えると思うでしょう
でも
アカルイアシタが見たくても
悲しいや苦しいが見えてしまう
みんなとひとつ
チガウだけ
みんながあっちで
笑ってる
わたしたちよりひとつ多い目で
見ることのできないその笑顔
アカルイミライが見たいのに
みっつじゃまぶしくてよく見えない
アシタだけを見たいから
ふたつじゃなくてみっつある
みっつで見たい
空もある
だから
トライアングルアイ
アトムが見た夢 ~手塚計画1~
誰かがボクの頬に
雫を垂らす
眼を開けなくてもわかる
そのカナシミ
(カガクノチカラ )
でも本当にカガクが
カナシミにカテルのかは
わからない
ボクのカラダに電気が走り
(ビリビリと)
(ピカピカと)
(ウィィンと)
大きな力を授かりました
でも
すべてのカナシミは
受け止められない
すごい力を手に入れました
でも
なにができるか
わからない
素晴らしい力をもてあまし
ボクの今日は終わってく
スウィッチを切って
眼を閉じれば、
ららら・・・
大冒険の始まりだ
水辺の二人 〜マグリットプランⅣ〜
青空の下を
二人は歩いていた
雲の形を
話題にしながら
池の近くには
白いアパートメント
灯火が
水面に映り
ゆふらりら
暗闇の中から
突き出た
一本の木は
地上の親愛には
なんの関心もなく
青空に憧れるばかり
その先にあるものは・・・
誰も知らない
灯火がゆれる
水面を
覗き込む勇気が
持てない二人
水面に映り込むものは・・・
言葉にできない
輝きが支配する
帝国の面影は。
「光の帝国」より
( pour L’ empire des lumieres )